川崎汽船株式会社(本社:東京都千代田区、社長:明珍 幸一、以下:川崎汽船)はTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岡本 安史、以下:TIS)と澪標アナリティクス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役:井原 渉、以下:澪標)とともに、スマートフォンで撮影した画像からAIを活用して水面とドラフトマークを認識し、画面上に波の影響を排除した喫水値をリアルタイムで表示させることで正確な喫水(注1)の計測をサポートする喫水計測アプリケーションを共同で開発しました。また、今回開発したアプリケーションについて、7月末に3社共同で特許出願を行いました。

ドライバルク船は、本船に積載された貨物の重量を算定するために喫水を計測しますが、現在は本船乗組員やサーベイヤーによる目視で喫水計測を行っています。目視においても喫水を計測することは可能ですが、港によっては波浪の影響を受ける錨地での荷役であるため、熟練の海技者であっても喫水計測の精度に想定以上の誤差が生じる場合がありました。
この度、共同開発をした喫水自動計測アプリケーションはTISと澪標の「AI・データ分析サービス」(注2)を活用し、スマートフォンとAIを組み合わせることで、これまで海技者の経験に頼っていた喫水計測をAIで補完し、安全運航レベルの均質化・積高最大化に寄与します。

川崎汽船は、2022年5月に公表した中期経営計画(注3) における事業戦略を実現するための機能戦略としてデジタライゼーションを推進しており、データやデジタル技術の活用により、安全・環境・品質のコアバリューを磨き上げ、競争力および企業価値向上を図ってまいります。

【アプリケーションイメージ】

【アプリケーションの特徴】

  • 深層学習の技術により、精度の高いドラフトマークと水面の検出モデルを構築
  • 画像検出から座標計算により喫水を計算するアルゴリズムを開発
  • 連続して計測した喫水から平準化などの工夫により正確な喫水を最終的に計算
  • スマートフォン対応のアプリで、かつ端末ローカルで処理が完結することによって、ネット通信利用不可の海上でも使用可能

(注1)船舶が水に浮いているときの船体の船底から水面までの垂直距離。
(注2)「AI・データ分析サービス」は顧客のビジネス課題をAI・データ分析を用いて解決するサービスです。
TISと、TISインテックグループの分析専門ファームである澪標アナリティクスのノウハウを合わせ、課題の洗い出しからAIモデルの構築、本番AIシステム構築までを一気通貫で支援しています。

https://www.tis.jp/service_solution/data-analytics
(注3)2022年5月9日公表 中期経営計画
https://www.kline.co.jp/ja/ir/management/strategy.html

【参考資料】

2022年12月22日公表:DX戦略2023
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/dx_strategy.html

■川崎汽船株式会社について

川崎汽船は、2022 年 5 月に公表した中期経営計画の中で、デジタルトランスフォーメーションを、事業戦略を実現する強固な事業基盤の一つとしています。情報・業務プロセスおよび船舶のデジタライゼーションを一層進め、データやデジタル技術の活用により、安全・環境・品質のコアバリューを磨き上げ、競争力の源泉として付加価値の向上を目指します。

■TIS株式会社について

TISインテックグループのTISは、金融、産業、公共、流通サービス分野など多様な業種3,000社以上のビジネスパートナーとして、お客様のあらゆる経営課題に向き合い、「成長戦略を支えるためのIT」を提供しています。50年以上にわたり培ってきた業界知識やIT構築力で、日本・ASEAN地域の社会・お客様と共創するITサービスを提供し、豊かな社会の実現を目指しています。

澪標アナリティクス株式会社について

澪標アナリティクスは、統計学・機械学習、データマイニング、数理最適化等の様々な手法を組み合わせた「データ分析」により、事業上の課題を解決することにフォーカスしたデータ分析特化型コンサルティングファームです。 ビッグデータに価値をもたらす専門家集団として、作業としての分析業務だけではなく、データサイエンスのビジネス応用を通した顧客利益創出に強みを持っています。

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TIS株式会社 企画本部 コーポレートコミュニケーション部 橋田/髙橋

TEL:050-1702-4071 E-mail:tis_pr@ml.tis.co.jp

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ビジネスイノベーション事業推進部 マーケティング窓口

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